校長のつれづれ日記 Episode 27 of 北海道天売高等学校

北海道天売高等学校 定時制普通科

校長のつれづれ日記

Episode 27 祝 全道出場! 生活体験発表大会

 10月も下旬となり、朝晩のストーブに加えヒートテックの下着が恋しくなってきました。1日1便のフェリーも週に1度は欠航し、冬がそこまで来ていることが感じられます。
 今回は、生活体験発表大会についてです。昨年も書きましたが、生活体験発表大会とは、学校生活を通して感じ、学んだ貴重な体験を発表し、多くの人に励ましを与える目的で実施されているものです。今年の校内選考会は7月9日(水)に行いました。8人の生徒たちが本校に通い、体験したことや感じたことを自分の言葉で率直に伝えていました。発表順に簡単にそれぞれの内容と私の感想を載せます。
 野間くん(3年生)の「進むべき道」という発表は、自分が歩んできた道を振り返り、大好きなスポーツ分野で仕事に就くため、いろいろ悩み、見つけた進むべき道についてというものです。自分で決めた道に進むため、学びたいことがある学校に合格するために最大限努力していこうとする姿が感じられました。自分の課題を把握し、今後も努力し、目標を達成しようとする意気込みは、多くの人に刺激を与えるものだと思いました。
 泉谷くん(1年生)の「学校と社会」という発表は、中学生の時に見ていた働きながら学んでいる高校生は「すごく格好良く」自分の目に映った。その格好の良い高校生になるため、苦手だった勉強を、辛い練習を、島のために仕事を頑張ってきたいというものです。今後の高校生活への意気込みが伝わってくるものでした。
 萬谷さん(2年生)の「新しい将来」という発表は、ひとりの先生との出会いが、今まで、殻の中にいた自分に未知の光景を見せてくれ、そしてその先生との別れが、新しい将来を見せてくれ、自分の意志を固めさせてくれたというものです。新しい将来に気づかせてもらったことに感謝し、自ら見つけた目標に向かって困難な道を進む決意をした姿は、私達に「一期一会」ことばの意味を考えさせてくれました。
 野上くん(1年生)の「新しい世界」という発表は、中学生から高校生に変わり、昼働きながら夜勉強するという生活にまだ慣れず、苦労しているというものです。しかし、これからも働かせてもらえているという感謝の気持ちを忘れず、辛くとも精一杯頑張ってきたいという気持ちが表れていました。
 網野さん(3年生)の「感謝の気持ち」という発表は、部活動の卓球で念願の全国大会への出場権を得た喜びを表したものです。しかし、そこに至るまでの道のりは、決して恵まれたものではありませんでした。そのような中でも、島の人たちをはじめ、多くの方々が自分を支えてくれたことに感謝し、その思いを胸に全国大会でも精一杯頑張ってきたいという気持ちは、聴衆の我々に感動を与えるものだと感じられました。
 三浦さん(3年生)の「私の決断」という発表は、看護関係の仕事をしたいという自分の夢、しかしその前に立ちはだかり、行く手をふさぐ現実に何度も倒されながらも前に進むことを止めず、自分の進むべき道をようやく見つけることができたというものです。最近、よく「無理!」「出来ない!」という言葉を耳にすることがあります。この姿勢は非常に逞しく、多くの人に勇気を与えてくれるものだと思いました。
 野上くん(3年生)の「島の将来」という発表は、親兄弟が卒業生で天売の将来を真剣に考えていることが伝わってくるものでした。苦労しながら育ててくれた父母の背中を見ているからこそ、そのように考えるのだと感じました。島に残り島の発展のために尽力したいという思いはあるものの、現実を見て苦悩している様子、その中で自分の進むべき道を見つけていった。天売のことを思い、自分の夢と現実の間で苦悩するその姿は、大いに考えさせられるものであると思いました。
 坂本くん(2年生)の「二年目の自分」という発表は、小中学校の公務補という仕事に就き、学業との両立を図って2年。仕事の内容、仕事の先が見えるようになっただけに、その難しさや責任を感じているというものです。仕事と学業の両立の難しさとやり遂げることの素晴らしさを素直に表現し、さらに高みを目指そうという気持ちが表れいるものだと思いました。
 この中から、三浦さんと萬谷さんが代表として9月22日(火)に岩見沢東高校で行われた空知地区大会に出場しました。2人ともスーツに身を包み、堂々と発表を行ってきました。その中で三浦さんが最優秀賞に輝き全道大会へ駒を進めることが出来ました。
 私は、今回10月15日(水)に札幌で開かれた全道大会に参加し11名の代表者の発表を聞かせてもらいました。それぞれ困難に立ち向かい克服しようとする姿が素晴らしいものだと思いました。このような発表を聞くと、定時制・通信制の役割は非常に大きいと感じさせられます。定時制・通信制はこれからも門戸を広く開け、様々な人に希望を与えていかなければならないと考えさせられました。










校内選考会.JPG校内選考会
校内選考会審査員.JPG校内選考会審査員
地区大会の発表の様子1.JPG地区大会の発表の様子1
地区大会の発表の様子2.JPG地区大会の発表の様子2
地区大会の表彰の様子.JPG地区大会の表彰の様子
地区大会「最優秀」.JPG地区大会最優秀賞
全道大会の表彰の様子.JPG全道大会の表彰の様子



おまけの独り言

「おまけの独り言27」

 「宝島ー焼尻の財宝伝説ー」
“森に眠りし宝探し”今年の夏、焼尻島が宝島と化す…! オンコの原生林が生い茂る島として有名な焼尻島で見つかった1枚の宝の地図。それは島全体を巻き込んだ壮大な宝探しの序章だった。羊も自然も夕暮れもマクドナルドもすべてが暗号の手がかり。島をまるごと探検して宝の地図の謎を解き、島に隠された財宝を見つけ出そう!
【難易度は4段階!賞金30万円を含む豪華賞品に応募しよう!】
 賞金の30万円に惹かれたわけではなく、純粋に謎解きに挑戦してきました。開催初日に参加すると予想を超える多くの参加者がいて驚きました。また、謎解きで頭を使って疲れるよりも坂道を自転車を押して歩くのに疲れ、体力のなさを実感しました。この日は、初級と中級をクリアし、上級の途中でフェリーの都合もあり帰島しました。その後、上級・極上を解いていないことが気がかりでいると鈴木先生から誘いがあり、8月に2度目の挑戦をしてきました。もうあまり参加者もいないだろうと思っていたら……。自転車を借りられず徒歩での謎解きとなりました。しかし、自転車よりも徒歩の方がゆったりと回ることが出来、景色も楽しめました。極上を解き、お宝を発見したときは嬉しく、挑戦して良かったと思いました。そして、なんと豪華賞品が3つも当たり、さらに嬉しさは倍増です。是非、来年も挑戦してみたいと思います。
 今回もたわいのない独り言にお付き合いいただき、ありがとうございました。
【The soliloquy of the black rabbit of Teuri】





宝島.png宝島パンフレット
黄色いハンカチ.jpg黄色いハンカチ
豪華賞品.jpg豪華賞品をいただきました。





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前任・田尻勝敏校長(H25~H27)挨拶