校長のつれづれ日記 Episode 11 of 北海道天売高等学校

北海道天売高等学校 定時制普通科

校長のつれづれ日記

Episode 11 生活体験発表大会

 10月に入り、吹く風も冷たく秋を感じさせるようになり、そろそろストーブが恋しくなってきました。フェリーも1日1便となり、出張等島外へ出掛けるときに、ここでの生活の厳しさが身に染みます。
 今回は、生活体験発表大会についてです。この生活体験発表大会とは、学校生活を通して感じ、学んだ貴重な体験を発表し、多くの人に励ましを与える目的で実施されているものです。まず、7月17日(水)に9月に行われる地区大会の代表者を決めるため生活体験発表大会校内選考会を行いました。6人の生徒たちが本校に通い、体験したことや感じたことを自分の言葉で率直に伝えていました。発表順に簡単にそれぞれの内容と私の感想を載せます。
 三浦さん(2年生)の「先生として」という発表は、ちびっ子ランド(天売の保育施設)の先生として、1年目は仕事と学業との両立を目指すことに集中していたが、2年目に入り自分を先生として待っている子どもたちの目線に立って仕事を考えるようになってきた、というもの。学業との両立はより一層厳しくなって来ているが、自分を待っている子どもたちのために「先生」という意識を強く持ち仕事に取り組んで行きたい、という気持ちに胸を打たれました。
 坂本君(1年生)の「日々邁進」という発表は、本校に入学し、昼働きながら夜学習する大変さ、仕事の厳しさを実感している姿や中学生の時と同じところにいても立場によって自分に対する周りの対応が変わってきたと感じ、日々成長していこうという気持ちが伝わってきました。また、兄弟も高校時代同じ仕事をしており、負けたくない気持ちとしっかりと仕事をし、認められたいという気持ちに仕事に対する真摯な姿勢が感じられました。
 萬谷さん(1年生)の「周りの応援」という発表は、仕事を持ちながら学業に励むことが非常に厳しく大変であること、しかし、自分にこの仕事を与えてくれたことに素直に感謝している姿が伝わってきました。まだ、仕事には慣れないことが多いが、周囲の人たちの応援のお陰で学業と両立できていることに感謝し、これからも頑張ろうとする気持ちが素晴らしかったです。
 網野さん(2年生)の「海外へ一人旅」という発表は、昨年実施された韓国の高校との交流をきっかけとして行った初の海外一人旅について。小さな出会いに大きな花を咲かせたその行動力は賞賛に値します。経験の無いことに尻込みをする人が多い中、興味を頭だけで終わらせない、そのチャレンジ精神、仕事と学業の両立、そして夢に向かう気持ちが伝わる素晴らしい内容でした。
 野上君(2年生)の「目標は全国」という発表は、定時制である本校で部活動を行ううえで、ハンデとも考えられる環境の中でも、決してあきらめず地道に努力を重ね、全国大会出場という目標を達成しようとする純粋にバドミントンにかける気持ちが伝わってきました。仕事と学業を両立させ、さらにスポーツに真摯に取り組む姿勢に感動しました。
 野間君(2年生)の「来年度こそは!!」という発表は、今行っている仕事は、天候などに左右されるため、予定が立たず自分の思い通りにはいかず仕事と学業の両立の厳しいと思うことも多い。しかし、スポーツが好きで、将来スポーツに関わる職業に就くことを考えているため、そのような過酷な環境の中でも手を抜かず真摯にスポーツに取り組む姿勢が伝わってきました。自分の課題を克服するために今後も努力し、目標を達成しようとする意気込みに大いに刺激を受けました。
 この中から、三浦さんと坂本君が本校代表として9月24日(火)に滝川高校で行われた地区大会に出場しました。2人ともスーツに身を包み、緊張した面持ちで堂々と発表を行ってきました。惜しくも全道大会へは駒を進めることが出来ませんでしたが、見事な発表でした。
 私も地区大会に参加し3校6名の代表者の発表を聞かせてもらいました。今回、発表を聞いて本校の生徒と他校の生徒では定時制に対するイメージが違うのではないかと思いました。他校の生徒の発表は、中学校時代の辛い思いや全日制から移ってきてもう一度頑張ろうとするなど、困難に立ち向かい克服しようとする感じがしました。それに対し、本校の生徒は、中学を卒業したら働きながら高校で勉強することが当たり前で、そのことを困難とは捉えておらず、それよりも仕事を与えてくれたことに、この環境で勉強できることに感謝している感じがしました。だから、精一杯学習することは当たり前であり、自分の仕事(アルバイトではなく)を一人前として行うという意欲が感じられる発表になっていると感じました。まさしく、私の好きな言葉である「今ここで頑張らずにいつ頑張る」を地でいっている生徒たちです。また、生徒に教えられました。

IMG_0586.JPG校内選考会より 「先生として」IMG_0597.JPG校内選考会より 「日々邁進」IMG_0611.JPG校内選考会より 「周りの応援」IMG_0619.JPG校内選考会より 「海外へ一人旅」IMG_0623.JPG校内選考会より 「目標は全国」IMG_0637.JPG校内選考会より「来年度こそは!」DSC00811.JPG生活体験空知支部大会DSC00803.JPG生活体験空知支部大会

おまけの独り言

敬老会に参加しました。

P1030254.JPGちびっこの先生は本校生徒P1030244.JPG敬老会にてちびっこが踊りを披露 学校祭の振替休業日である9月17日に天売の敬老会があり、参加させていただきました。天売には70歳以上の高齢者の方は約115名近くいるそうで、この日は、約30名弱の方が出席していました。実行委員長の挨拶、町議の祝辞、米寿の方のお祝いの後、小中学校長の乾杯で祝宴へ。ちびっこランドの子どもたちやはまなす会の方々の踊り、カラオケ(私も1曲披露させていただきました)、ビンゴゲームと楽しい時間を過ごすことが出来ました。敬老会に参加されている方々は皆さん元気で、私の方がパワーを分けてもらいました。ちびっこランドには本校の生徒が先生として働いており、前述のようにしっかりと先生として子どもたちを指導していました。素晴らしい!私も、最後に高度成長期を支え、家庭を持ち地域社会を形成し現在の私たちの生活の基盤をつくっていただいた方々に敬意を込め万歳三唱をさせていただきました。

50過ぎたら、ものは引き算、心は足し算

9784396316075.jpg 先日、船に乗る前にお弁当を買いに羽幌のセブンイレブンに寄ったとき、ぱっと目に付いたのが、沖 幸子さんの「50過ぎたら、ものは引き算、心は足し算」という本でした。躊躇せず購入し、船の中で読んでみました。単身赴任生活も6年となり、掃除・洗濯・炊事……一応何でもこなせますが、私の憧れである小綺麗で素敵な年寄りになるためにはまだ何か足りない。この本を読んで気づかされることがたくさんありました。小さなことに感動し、小さな喜びを幸せと感じられるよう、心の足し算をしていきたいと思います。ただ、この本を開いて「きれいなおばあちゃん」になりたいという章があるのを見たときは、間違ったと思いましたが……50を過ぎた私にちょうど良い本に出会いました。
 今回もたわいのない独り言にお付き合いいただき、ありがとうございました。

【The soliloquy of the black rabbit of Teuri】


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