校長のつれづれ日記 Episode 8 of 北海道天売高等学校

北海道天売高等学校 定時制普通科

校長のつれづれ日記

Episode 8  天高生の夏休み……

 この夏、校長室も連日30度を超え、ここ天売にも猛暑が訪れています。雪解けが遅く春を待ちわびていた頃が嘘のようです。羽幌と天売を結ぶ連絡船も7月1日~8月12日の土日、祝日は1日5便(フェリー、高速船合わせて)、お盆期間の8月13~15日は6便と増便されています。多くの観光客とともに帰省する人たちで常に船は満席に近い状態です。木造の校舎を見学に訪れる方も増えてきています。

 今回は、天高生の夏休みについてです。本校には、「天高生の夏休みは、夏休みあらず」という卒業生が残した言葉があります。皆さんは、高校時代の夏休みをどのように過ごされたのでしょうか。朝から晩まで暑い中、部活動や講習に励んだ思い出があるのではないでしょうか。私には、どうしてこんなに寝られるのかと思うほど寝たり、宿題が手付かずまま夏休みが終わってしまい焦った思い出があります。しかし、本校の生徒には、前述の言葉のように夏休みらしい夏休みがありません。それは、本校の生徒は働きながら高校に通っていますので、夏休み中も普通に仕事があるからです。また、仕事が休みになる生徒たちは、家の旅館や漁を手伝い、観光客で賑わう島を支えています。
そのような生徒たちに、夏季休業前集会で「使い捨てられる安全カミソリになるな、電気カミソリになれ」、つまり使っていくと切れ味が落ちる安全カミソリではなく、使っているときも切れ味を維持するため刃を磨いている電気カミソリを目指してほしいという話をしました。働きながら高校に通う生徒たちに、仕事と学業の両立を図り、進路を見据えあらゆる機会(仕事しているときも授業を受けているときも)を自分を磨く材料にしてもらいたいと思い、今一度、現在の状況を考えてもらいました。話をしながら、自分自身も日々を大切にしていかなければならないと考えていました。

 話は変わりますが、長期休業前の大掃除についてです。本校の生徒たちは、本当に掃除を熱心に行います(決してひいき目に見ているのではありません)。生徒たちは、自ら仕事を見つけ、一箇所一箇所を丁寧に磨き上げ、時間が足りないくらい一生懸命に行っています。生徒6人に対して清掃場所が、8箇所あるため先生方ももちろん一緒に行います。時間を分けて教室→共用部分→体育館と進めていきます。特に体育館は、すす払い、水拭きそしてワックス掛けまで全員で行います。今まで、各ホームルーム教室を生徒が行うことは経験はありましたが、体育館のワックス掛けまで行うのは初めてで、少々驚きました。
 半世紀を越える古い校舎がきれいに保たれているのは、生徒たちが毎日の清掃や休業前の大掃除を丁寧に愛情を込めて行っているからです。校舎見学の際は、そのようなところも見ていただきたいと思います。

 夏休み明けは、行事が目白押しです。炊事遠足、赤岩展望台清掃、秋の避難訓練そして、9月14日(土)・15日(日)は、地域の方々も楽しみにしている第56回天高祭があります。今年は、「The Amazing 天高祭」をテーマに、よりパワーアップし、皆さんに楽しんでもらえるよう準備をしていますので、是非、ご来校ください。次回も学校・地域一帯となって行事に取り組んでいる様子をお知らせします(天高祭前には、前期の期末考査もあり、生徒は大忙しです)。

IMG_3089.JPG天売高校木造校舎(見学可)IMG_0419.JPG働く生徒(フェリーターミナル)IMG_1043.JPG働く生徒(島内保育所)P1020489.JPG働く生徒(郵便局内勤)IMG_3086.JPG1学年教室IMG_3081.JPGワックスがけした体育館

おまけの独り言

event_pic_05.jpg天売ウニ祭り©羽幌町観光協会7月27・28日に天売島が日本一の品質を自負するウニや海産物を格安で販売し、その場で味わっていただく『日本一の味覚 天売ウニまつり』開催されました。取れたて新鮮なキタムラサキウニ、ホタテ、イカ、エビなどの海産物と焼き鳥、ウニ汁、タコ焼きなどを用意し、フェリーから降りてくる観光客を待っていました。観光客の方々は我先にとウニを購入され、そのまま殻を割って生で食べたり、用意された炭焼き台の上で焼きウニにしたりして堪能されていました。私たち高校チームは、ウニをはじめとする海産物の販売、小中学校チームは、購入されたウニの殻割り、焼き方の説明、焼き台の片付けなどを手伝い、ウニまつりを盛り上げました。ちなみに私は、海産物の販売の会計係として手伝わせていただきました。たくさん用意されたウニも、あっという間になくなり、追加・追加で準備に大わらわでした。このように地域の行事へ参加させていただき、より一層地域を身近に感じ、地域の学校として立場を強く感じることができました。
 おまつりは、オロ坊との記念撮影、もちまき、焼尻出身の佐々木忍弥さんの三味線演奏会、水木ゆうやさんの歌謡ショー、カラオケ大会など催し物がたくさんあり、大変盛り上がっていました。初日の夜には花火もあり、天売島の夜空を彩っていました。
 残念ながら今年来れなかった方は、来年是非天売島にお越しいただき、美味しい日本一のウニを味わってください。
 今回もたわいのない独り言にお付き合いいただき、ありがとうございました。

【The soliloquy of the black rabbit of Teuri】


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