後期始業式挨拶 of 北海道天売高等学校

北海道天売高等学校 定時制普通科

校長「後期始業式挨拶」

 さて、学期間休業も終わり、今日から後期がはじまります。前期の自分の評価をしてみましたか。自分の目標をもう一度確認し、スタートを切りましょう。

 平成26年度後期始業式にあたり、皆さんに次のことをお話しします。

 皆さんは、この写真の銅像になっている人物を知っていますか。

 戦前に多くの小学校建てられていた薪を背負いながら読書をしている人物の像です。

 この人物は、二宮尊徳という人で、農政家・思想家で勤倹節約の模範的な人物として知られています。皆さんも「二宮金治郎」の名を聞いたことがあるのではないでしょうか。

 彼は、江戸時代、神奈川県に農民の子として生まれ、5歳のとき大災害で一家の田畑を失い、さらに14歳のとき父を、16歳のとき母を失ってしまいましたが、伯父の家に身を寄せ、努力の末20歳で生家の再興に成功させました。その後、小田原で武家奉公人としても働き、小田原藩家老服部家の財政再建を頼まれ、成功させ、「報徳思想」を唱えて「報徳仕法」と呼ばれる農村復興政策を指導した人物です。

 彼の残した有名な言葉の中で、皆さんに知って欲しいのは、

「大事を成さんと欲する者は、まず小事を務むべし。
 大事を成さんと欲して小事を怠り、事の成り難きを憂いて、
 成り易きを務めざる者は、小人の常なり。
 それ小を積めば大となる。」

 というものです。

 その意味は、

「大事をなしとげようと思う者は、まず小さな事を怠らず努めるがよい。それは、小を
積んで大となるからである。大体、普通、世間の人は事をしようとして、小事を怠り、
でき難いことに頭を悩ましているが、でき易いことを努めない。
 それで大きなこともできない。大は小を積んで、大となることを知らぬからである。
世間の人は、とかく小事を嫌って大事を望むけれども、本来、大は小を積んだものである。
だから、小を積んで大をなすほかに方法はない。」

 ということです。

 つまり、基礎基本を大切にすることが目標に到達する近道だということです。

 さあ、一日一日を、一時間一時間の授業を大切にし、少しずつ小さなものを積み上げ、夢にそして目標に向かっていきましょう。
 後期も皆さんの活躍に期待します。

 以上、挨拶とします。


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