校長のつれづれ日記 Episode 10 of 北海道天売高等学校

北海道天売高等学校 定時制普通科

校長のつれづれ日記

Episode 10 Amazing

 9月も中旬となって、肌寒い日が多くなり、服装も半袖から長袖へ、上着着用と少しずつ秋を感じる頃になりました。フェリーの欠航も9月に入り1・2度程あり、島の生活の厳しさを予感させてくれます。
 今回は、学校祭についてです。本校での学校祭の目的は、生徒が主体的に行動し、その中で助け合う心や協働意識・責任感を身につけること。そして地域と連携して学校祭をつくり、地域との関係を深めるということです。
 学校祭は、9月14日(土)と15日(日)の2日間で実施しました。1日目は屋台(バザー)で、野外に設置したテントでは、焼き鳥・焼きホタテ・焼きそば・豚丼・キムチチゲ・クレープ・いももち・トロピカルジュースの販売、そして校舎内ではお菓子販売・フリーマーケット・射的・ヨーヨー釣りを行いました。2日目は、芸能発表で、島民のど自慢・映像劇・ステージ発表・芸達者さんいらっしゃい・教員発表・和太鼓そして天高ソーランを発表しました。
 学校祭の準備は、少人数のため2ヶ月以上前の7月から始め、屋台での販売品の検討、芸能発表の内容検討、出演依頼、食券作成、食券販売などのすべてを生徒主導で行っています。目的にもあるように本校の学校祭は、地域との連携・関係を深めることを重視しており、屋台(バザー)の食券注文は、回覧板で全家庭に配布し、回収は生徒と先生がペアになり一軒一軒をまわっています。その時に70歳以上の高齢者の方へ「寿券」を配付し、好きなものを一品無料で注文してもらえるようにしています。また、1日目に行っている屋台でも、焼き鳥・焼きホタテをPTA、焼きそばを同窓生、そしてフリーマーケットは一部科目履修生にお願いしています。これも普段から地域と連携しているからこそだと考えています。準備から片付けまで一手に引き受けてくださり本当に感謝しています。忙しい中、集まっていただき有難うございました。
 天高祭2日目の芸能発表は、生徒会副会長の屋台への協力のに対するお礼の挨拶ではじまりました。島民のど自慢ではその美声に酔い、芸達者さんいらっしゃいではマジックあり、弾き語りあり、ちびっ子のダンスありで大いに盛り上がりました。そして「魔女の宅急便天売高校実写版」を披露した映像劇では、そのクオリティの高さに会場全体が驚き、多くの拍手を、ステージ発表の「天売高校生クイズ」と教員発表の「教員紹介映像」では爆笑をいただきました。恒例となっている和太鼓は6人の息のあった力強い演奏に聴き入っていました。閉会式では、生徒・職員全員が今年のテーマソング「ひまわり」を唱い、生徒会会長が来場された皆さまにお礼の挨拶をしました。最後は、天高ソーラン。その熱気と迫力ある演舞は観衆を圧倒しました。アンコールの声で再演も。出口で来場者をお礼を込めてお見送り。全員が帰った後、体育館中央で輪になり生徒から一言ずつ感想を述べていきます。1年生は、初めての天高祭をやりきった満足感から涙。2年生は、3年生がいない中、良いものを作り上げようとぶつかり合いながらこの日を迎え何とか形にできた安堵感から涙。担任は、その姿に感動して涙。その後、生徒の労をねぎらって胴上げし、集合写真を撮影しました。
 今まで、多くの学校祭・文化祭を経験してきましたが、地域の方々がこれほど楽しみにしてくれ、協力してくれるのは初めてでした。さらに、生徒たちが自分たちの満足のためではなく、この天高祭に来てくれる地域の人たちにいかに楽しんでもらえるかを考えて企画・運営・出演していました。この一生懸命な姿にはいつもながら本当に感心させられます。今年の学校祭のテーマは、「The Amazing 天高祭」。この2日間たくさんの驚きと感動に包まれ、本当に素晴らしいものでした。6名の天高生の活躍に改めて拍手を贈ります。

IMG_2049.JPG校舎前屋台テントIMG_2083.JPGたくさんの島民が集まりますIMG_2099.JPG調理中DSC00558.JPG司会進行IMG_2403.JPG和太鼓DSC00748.JPGよさこいIMG_2467.JPG集合写真

おまけの独り言

知ってる?アイランダー2013「Let’s島活! 見つけよう私の島」

pct_poster.jpg主催:国土交通省 ・ 公益財団法人 日本離島センター アイランダーとは、都市住民の意向や離島地域の移住策を推進するための調査事業でありつつも、毎回一万人以上の来場者を集め、今年で21回目を数える年に一度の離島の祭典です。今年は11月23・24日に東京池袋のサンシャインシティ文化会館で行われます。
 今回のテーマ「Let’s島活! 見つけよう私の島」には、多くの来場者に島を知っていただき、イベント後に足を運んでいただき、「自分の島」を見つけていただきたいとの願いがこめられているそうです。様々な活動があるのですね。ちなみに天売島からも参加し島の魅力をPRします。天売にまだ来られたことのない方は、このイベントに参加してみてはどうですか。
ilander_bnr01.gif↑サイトへ飛びます

天売に地域おこし協力隊員が来ました

IMG_2021.JPG天高祭のお手伝いをする宇佐美さん(写真左)協力隊員は、愛知から来られた宇佐美さんで、全国の島めぐりをされた中で自然と共生している天売に魅力を感じられ、応募されたそうです。この地域おこし協力隊員とは、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域社会の新たな担い手を外部から確保することにより地域力の維持・強化を図ること目的につくられた地域おこし協力隊推進要綱によるもので、おおむね1年以上3年以下の期間、地方自治体の委嘱を受け、地域で生活し、農林漁業の応援、水源保全・監視活動、住民の生活支援などの各種の地域協力活動に従事する人をいいます。これから協力隊員である宇佐美さんの活動に注目です。ちなみに宇佐美さんには、天高祭の島民のど自慢に参加していただきました。
 今回もたわいのない独り言にお付き合いいただき、ありがとうございました。

【The soliloquy of the black rabbit of Teuri】


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