ウニ町diaryページ24 of 北海道天売高等学校

北海道天売高等学校 定時制普通科

校長通信 ウニ町diary

ページ24☆ありがとう天売高校!さようなら天売高校!                                 

 昨年に比べると雪が多く、波も荒れる日が多かった冬期間でしたが、春分の日も過ぎて、春の訪れを告げる海鳥の鳴き声や木々の芽吹きが感じられるようになりました。
 特に昨年から黒崎海岸でウミネコが多数繁殖したせいかウミネコの数がとても多く感じます。いよいよ海鳥の楽園である天売島の素敵な季節の開幕が間近となりました。

 先日、天売小中学校の卒業式に出席しました。天売島で生まれ育った3名がそれぞれ小学校、中学校を卒業していきました。
 在校生と声を合わせての呼びかけは、誰一人間違えることなく大きな声で気持ちを伝えあっていました。それは見事で感動の卒業式でした。
 中学校を卒業した2名は、島外の高校へ進学します。天売高校の校長としてはぜひとも本校に入学して欲しかった生徒でしたが、2名とも今後の決意を語るなかで「いずれ天売島へ戻って仕事をしたい。」と述べていました。
 天売島で生まれ育った子どもたちが、一度島外へ出てそれぞれの学びを経験して、外からあらためて見る天売島の景色は、また違って見えることでしょう。その経験はとても大切な気がしました。

 そして子どもたちが大好きな天売島に戻って来たいと思わせた背景を考えた時に、天売島で活動している「おらが島活性化会議」の若者たちの取り組みや生き様が大きく影響している様に感じました。
 魅力ある天売島を何とかしたい。多くの人に知ってもらうために情報発信したい。高齢化して元気がなくなっていく島にはしたくない。そのために天売高校は絶対になくしてはならないと応援してくれました。
 地域の子どもたちが自分の住んでいるところを大好きに思い、帰ってきたいと思わせることが現在の教育に必要な視点であることをあらためて感じました。
 そのために帰ってきてもいいように仕事を用意することが何より重要なことであり、天売島で何か起業することができないかということも話題にあがっています。
 天売島の若者の挑戦があらゆる場面で実を結びつつあることを強く感じています。

 今年度の人事異動で校長と久保田先生の2名が異動となりました。
 私は、新米校長として2年間天売高校にお世話になりました。振り返ってみるとあっという間でした。本来であれば、入学式で初めて入学を許可した生徒たちの卒業を見届けたかったです。ここまでに一人の生徒も辞めることなく頑張っていることが何よりも嬉しく思っています。
 久保田先生は、平成27年から3年間勤務されました。保健体育の他に今年度は家庭科も担当し、水産実習や生徒会活動においても力強くリーダーシップを発揮されました。
 生徒指導部長や体育協会の事務局長としても活躍され、地域の体育行事を大いに盛り上げてくれました。家族と一緒に過ごした天売島での生活は忘れることができないと話していました。

 新年度は3名の新入生を迎え、全校生徒は8名となり全学年が揃います。
 また、新しい学生寮での生活が始まります。管理人さんや食事の面倒をみてくださる方も決まりました。
 3年生になる3名は全員が進学希望です。働きながら学んだ経験は誰よりも自信を持って良いと思います。めざす進路希望を叶えるために大事な一年間となることでしょう。天売高校を卒業して大学等へ進学する生徒が新たな天売高校の歴史を刻んでくれることを期待しています。

 2年間「ウニ町diary」を読んでいただきましてありがとうございました。
 ありがとう天売高校!さようなら天売高校!忘れられない2年間でした。

黒崎海岸のウミネコ①.jpg黒崎海岸のうみねこの様子①黒崎海岸のウミネコ②.jpg黒崎海岸のうみねこの様子②IMG_2585.JPG後期終業式IMG_3116.JPG上田校長IMG_1815.JPG久保田先生IMG_2602.JPG離任式集合写真完成した学生寮.jpg完成した学生寮学生寮から見える焼尻等.jpg学生寮から見える焼尻島学生寮の部屋から見える景色(オーシャンビュー).jpg学生寮の部屋から見える景色

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