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北海道天売高等学校 定時制普通科

校長通信 ウニ町diary

ページ20☆生徒が一人も辞めずに頑張っている、天売高の良さを発信したい!                                    

 11月に入り波が荒れる日が多く、漁師の方々がこの時期の鱈漁に出られない状況が続いています。昨年度はこの時期の鱈漁に8回出漁していたそうで11月の終わりで一度も出漁できないことは深刻な問題です。
 先日「こんなに波が高いのにフェリー出航するの?」という日に帰島してきた先生方は夕方近くまで体調が回復せず、見ていて気の毒でした。私は意外と船に強いと自負していましたが、船室では横になって目をつぶっています。本当に船に強い人は、どんなに揺れているなかでも本を読んでいられる人です。本校のY教諭がそうです。うらやましいです。

 11月8日(水)に小樽市で開催された全道水産クラブ研究発表大会では、天売高校は入賞は逃しましたが、発表内容や発表態度は他校に劣ることなく大変立派であったと応援に行ってくれた教員から報告をもらいました。相手があることですから、思い通りの結果が出ないこともあります。大切なことは大会に向けて準備努力した過程です。そして今年度の反省のもとに次年度に向けた分析と企画です。次年度の健闘を大いに期待しています。

 11月13日(月)は本校が当番校となり、道高P連留萌中部ブロック校外生活指導推進協議会が羽幌町で開催されました。羽幌高校、苫前商業高校、天売高校の三校のPTAの方々と交流を深めることができました。
 講演は、本校の校内研修にも講師としてお招きしたことがある山本節子さんにお願いしました。生きづらさを抱え、地域での居場所を必要としている方々への支援をされている山本さんの講演は、発達障害を抱えている子どもたちへの正しい理解と地域として支援していく受け皿の重要性を話されていました。生徒一人一人の良さにどれだけ視点をあてることができるかを深く考えさせられました。
 20年以上前に私が苫前商業高校に一般教諭で勤めていた頃の教え子が保護者の立場で参加され、久しぶりに懇親を深めることができました。大変嬉しかったです。

 11月16日(木)は、天売小中学校運営協力者会議に出席しました。今年度から天売小中学校は、コミュニティスクールを導入しました。これから北海道全体でも増えていくことになるコミュニティスクールですが、学校運営に地域住民が積極的に関わってもらい、学校だけで完結するのではなく、地域とさらに連携していくというねらいがあります。
 天売島の子どもたちが今後少なくなっていくなかで、多くの感動や刺激を与えていくのも地域の役割であると思います。離島だからとか子どもの数が少ないからできないと言うのではなく、どうしたらできるのかという視点が必要です。離島の不便さを語るのではなく、離島だから経験できる地域のあらゆる財産に目を向けなければなりません。
 私も協力者会議委員の一人として力になっていきたいと思っています。

 いよいよ入学選抜に向けた動きが本格的になってきました。羽幌町教育委員会をはじめ本校を支援してくださる関係機関と連携しながら天売高校をアピールしてきたところです。ありがたいことに北海道内外からの問い合わせがあり、新年度は新入生を迎えて久しぶりに全学年がそろうことになると思います。
 本校に入学してきた生徒が紆余曲折を経ながらも、卒業時に「天売高校で学んで良かった」と言って学舎を後にする姿こそが私たち天売高全教職員がめざすものです。
 全国募集を開始してから3年目を迎えますが、一人の中途退学者も出さずにここまで来ています。天売島全体で一人一人の生徒を見守る教育環境が何よりも生徒の成長につながっているのだと思います。このことを天売高校の良さとして大いに発信していきたいと思っています。

 早いもので、天売島で2度目の冬を迎えます。昨年に引き続き天売島で年越しをします。荒れた海が続いており、なかなか漁に出られないことが心配ですが、次号では良いニュースをお届けできればと思います。

港に係留中の船①.jpg港に係留中の船①港に係留中の船②.jpg港に係留中の船②荒天が続く天売港.JPG荒天が続く天売港全道水産クラブ①交歓会.JPG全道水産クラブ①交歓会全道水産クラブ②発表風景.JPG全道水産クラブ②発表風景体協バド大会①.JPG体協バドミントン大会①体協バド大会②.JPG体協バドミントン大会②改修中の新学生寮①.JPG改修中の新学生寮①改修中の新学生寮②.JPG改修中の新学生寮②

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