島めぐり風だよりvol.2 of 北海道天売高等学校

北海道天売高等学校 定時制普通科

島めぐり風だより Vol.2 (2011.5.16)

『学校が風を運び、島を潤す』

「心が洗われますね」。5月に入り島は、にわかに活気付きました。GWを利用した観光客、渡り鳥を狙い大きなカメラを抱えたバードウォッチャーなどが来島し始めるのがこの季節です。鳥の数では5月がピーク。その数100万羽。そんな中、祝日の学校を後にしようとすると、校門に続く坂道を上って来る人がいました。何か用事ですかと訪ねると、校舎を見学しようと思いましたとのこと。HPを見たことがありますと話してくれ、せっかくなので校舎内をご案内しました。お子さんを抱え教室を覗かせ、体育館や職員室を見たときに出たのが、冒頭の言葉です。どちらからと訪ねると、十勝から来た方でした。
 少し逆のぼりますが、4月下旬に北海道モアスポーツから吉田仁さんがバドミントンの指導に来てくれました。高校生はもちろん、小中学校の児童や地域住民の方も混ざり総勢40名ほどが参加しました。彼は車に道具を積み、全道各地を年間5万キロを越える走行でバドミントンの技術指導をしています。3グループに別れ、基礎練習に重きを置きながら競技の面白さを伝えていきます。子どもたちの目が輝き、見る見る上手になっていくのが素人目にも分かります。面白くない基礎練習がどれだけ大切か、それをいかに楽しく教えるか、私たち教師にとってもとても参考になりました。
 吉田さんは全道各地で、ひっぱりだこだそうです。たまたま昨年留萌で、同様の講習会があったとき本校バドミントン部顧問の先生が、ぜひ天売の子どもたちのためにもと指導をお願いし今回2度目の来島となりました。羽幌町からも支援を受け、天売体育協会が主催した2日間の講習会が終わり、講師を囲む会には小学校の先生も参加し大いに盛り上がりました。来年も是非来島され再会できることを、心待ちにしています。
 全道各地の定時制や通信制で学ぶ生徒達のスポーツ祭典が、定体連の大会です。本校からはバドミントン部が毎年参加しています。昨年は個人戦で4名が全道大会に出場し、個人戦で1名が全道3位に見事入賞しています。その際吉田さんは、忙しい中応援に来てくれ生徒も感激したそうです。
 本校のシラバス(※)を見ますと、体育の目標は「運動の楽しさや喜びを味わい、健康の増進と体力の向上に活用することができる資質や能力を育てる」と記載されています。2名しかいない生徒に運動の楽しさを知ってもらうことや、仲間との協調性を育み、ゲームでの勝敗を受けて課題解決するために、体育の時間は私も含め全職員が参加しています。ラケットを購入した者は、教員の1/3強。めだかの学校ではないですが、体育の時間は誰が生徒か先生かといったところです。もちろん私は、ラケットを持ったときは現役生徒の足を引っ張る下手っぴな生徒です。
 実は十勝から来た観光客は、吉田さんの知人でした。吉田さんから天売高校のことを聞いていたようです。教育活動をとおして島が潤い、色んな人との繋がりが広がることを実感でき嬉しい5月のスタートとなりました。

※シラバス:「何をいつ何のために学び、どう評価するのか」が書かれた年間学習案内

天売島_0035.JPGさまざまな海鳥が飛来しますIMG_6511.JPG本校校舎は観光目的の見学も可能です。お問い合わせ下さい。IMG_0404.JPGIMG_0411.JPGIMG_0425 (2).JPGIMG_0433.JPG

オロロン日誌

日没に集団で帰巣するウトウ見学は、数も羽音も圧巻。巣立ちまで楽しみです。

落ち着きのない野鳥を双眼鏡で観察するのは、事の他難しい。ヤツガシラ未だ会えず。


IMG_7182.JPGウトウ(足に識別管付)IMG_7187.JPG赤岩周辺のウトウIMG_7203.JPG8月くらいまで見れます


図1.jpgエゾリュウキンカ110508_1114~01.jpgチシマエンレイソウ2011年04月24日_HIMG0023.jpg天の川の様な水芭蕉群