2010年3月の日記 of 北海道天売高等学校

北海道天売高等学校 定時制普通科

2010.3「幻の展望台」

 本校は夜間定時制。午前中の時間をいかに有効に使うか、が楽しみの一つ。春は遊歩道で野鳥のさえずりを聞きながらの散歩。夏は草藪に入っての山菜採りで汗をかく。秋には落葉キノコを探し当てた時の快感を味わう。先日、冷凍庫の中を探っていたら、去年収穫した落葉キノコが見つかり、優雅な気分で越年キノコ汁を味わった。そして、冬をどのように楽しむか…それが問題だ。そこで、最近流行しているスノーシュー(西洋かんじき)・トレッキングを始めることにした。雪原についた自分の足跡を振り返りながら、道無き道を進んでいく。夏場、笹藪が行く手を阻んでいた所へも自由自在。天売の遊歩道は整然と立ち並ぶ植林された松林の中に作られている。焼尻島の原生林を通り抜ける遊歩道と比べると面白味に欠ける。だが、スノーシューをはけば遊歩道からはずれたコースをいとも簡単に歩くことができる。気分爽快!すると、天売にも結構、原生林があるではないか。ブナと思われるが、枝が様々な方向に伸びて変化がある。ツタが絡まり、まるでコロポックルの家のようになっている所もあり面白い。主を失った廃屋があり、中をのぞいてみると生活用具が残っており、家の中から人の声が聞こえそう。そうだ!一つ気になっている場所があるので、そこへ行ってみよう。「幻の展望台」、それは観光用の周回道路を歩いていると、姿は見えるがたどり着かない所にある。道がついているようではあるが夏は草藪で覆われ、マムシのすみかとなっている。今なら行ける!スノーシューの威力を感じながら、沢に遮られ高巻きをしながら目的地にたどり着いた。思ったより新しく、しっかりとした作りの展望台に登り、下を見ると私以外の足跡が。次の日、職員室で展望台の話をしていると、教頭先生が「昨日、私も展望台に行ってきました。全然、雪に埋まることなく、長靴で行けました」あの足跡は…教頭先生…しかも、長靴で…・ウーッ! ところで、冬の楽しみ方と言えば、本校の体育の先生が最近、ノルディック・ウォーキングなるものを島に持ち込んだ。専用のポールを使ってウォーキングをしているところを島民に目撃され、あっという間に愛好者が続出し、体育館で講習会を開いている。気軽に、しかも正しい姿勢で歩くことができるので、なかなかの好評ぶり。本校は「島の生涯学習センター」を自負している。島民が天売高校の人材、施設を大いに利用してくれることを願っている。

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