2009年11月の日記 of 北海道天売高等学校

北海道天売高等学校 定時制普通科

2009.11「コミュニティスクール・天高」

 現在、全国の学校で取り組んでいる理想的な学校像の一つに「開かれた学校」がある。「開かれた学校」とは、学校施設を生涯学習活動の場として開放する視点と地域の教育力を生かして家庭と共に子ども達を育てていく視点に立った学校を意味する。本校においても「開かれた学校」に向けて様々な取り組みが行われている。その中でも、「一部科目履修」と「学校開放講座」を開設し、島の生涯学習の拠点となっていることが、本校の自慢の一つ。「一部科目履修」では島民が生徒と一緒にパソコン授業を受けている。「学校開放講座」では土日を利用して、全ての先生が各自の趣味・特技を生かした講座を開設し、先生と島民が一緒になって学んでいる。ちなみに、今年度の講座は『ニュース時事能力検定』『写真で作る葉書・パンフレット』『デジタルカメラの基礎』『夢の島クッキング』『家で簡単手抜きうどん』『バドミントン』『エクセルで家計簿を作ろう』『中国語講座』。さらに、今年は島の大工さんが講師となり『本格!包丁砥ぎ講座』が開設された。私と妻も機会があれば参加し、退化しつつある脳を鍛えている。先日、『家で簡単手抜きうどん』に参加したので、その様子を紹介する。講師は英語の先生。とにかく料理好きの男性教諭で、我が家での宴会では腕を振るってもらう貴重な存在。調理室に集まった受講生を前に「あっ!もうこんな時間!夕食を作らなきゃ!でも、買い物に行くには時間がないわ・・そんな時、たった1時間、お家で簡単手打ちうどんを作ってみては」と軽妙な語りで講座はスタート。ビニール袋に小麦粉を入れ、塩を溶かした水を入れる。口を持って袋を振り、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。袋ごと、さらに大き目の袋に入れ、カントリーウェスタンの曲に合せて、足で踏む。さすが、英語の先生。曲のリズムに合せて、気持ちがうきうき、軽やかな足踏み。平らになった生地を一度取り出し、たたんで、あと2回繰り返し足踏みを行うと、むらなく、腰の強い麺が仕上がる。生地を麺棒(すりこ木やサランラップの芯を利用)で平らに伸ばし、折りたたんで包丁で切る。太さが不ぞろいの麺も手作りの良さか?出来上がったばかりの麺を茹でて、試食会。同じ工程で出来た麺も、腰の強さ、太さ、つやが様々。体重の違いか、愛情の違いか。それぞれになかなかの出来栄えであったが、O先生の麺は見た目にもまずそうで、胃の中に入れたくない代物。食べ残した麺を職員室に居た教頭先生に提供したが、その代物はず~っと机の上に置き去りにされていた。笑いの絶えない、大いに盛り上がった約2時間の講座は無事終了。アンケートには「楽しく作ることが出来た」「「いろいろな人と出会えて良かった」などとあり、コミュニティスクール・天高の存在意義を実感した一日であった。

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