2009年2月の日記 of 北海道天売高等学校

北海道天売高等学校 定時制普通科

2009.2「義理がすたれば…」

 3年生が学校に通うのもあと僅かとなった。高校時代最後の定期考査を終えると卒業式まで自宅学習期間に入る。が、その前に、全校生徒参加の最後の生徒会行事、予餞会がある。1・2年生が3年生の卒業を祝い、これからの旅立ちを励ます心の交流の場。以前は大々的に行なわれていた。しかし、大学入試制度の改革などを背景に、授業時数の確保のため学校行事の見直しが行われ、各学校からいち早く消えていった行事が予餞会であったと記憶している。3年生は受験準備で予餞会どころではない。1・2年生だって3年生が喜ばない行事を準備するほど暇ではない。先生達だって・・・・。負の連鎖(?)
 先日、天売高校の予餞会が行われた。在校生が作った料理に舌鼓を打ち、在校生と卒業生がそれぞれ考えたゲームで大いに盛り上がり、ビデオレターで先生達からお別れのメッセージ。(卒業生の前担任で転勤された、お天気お姉さん・愛ちゃんファンのK先生からもいただきました。感謝、感謝)そして、クライマックスは在校生と卒業生が交互に交わす別れの言葉。会場が一体となり、年甲斐もなく目頭が熱くなるのを感じ、隣の先生を見ると涙ぼろぼろ、鼻水をすする音。最後に、今年の思い出の曲「遠く遠く」を熱唱。(ここでも涙ぐむ先生が)こうして、天売高校の感動ドラマは幕を閉じた。素晴らしいの一言。こんなに心温まる交流のできる人間関係がここ天売高校にはある。
ある会社がバレンタインデーで「義理チョコ配布禁止令」を出したそうだ。「そんな無駄なことに力を使わず、一生懸命働け」がその理由。世知辛い世の中になったものです。仕方なく・・・贈られた義理チョコだって嬉しいもの。それによって日常の人間関係が確認できる。「最低限、嫌われていないな」と。そして、「ホワイトデーに何を贈ろうか」と仕方なく・・・考える。こうして、人間関係は作られていく。この「仕方なく」・・・・がなくなり、何事も損得で考えてしまうと、とても寂しい気がする。「義理がすたれば心は闇よ」古い唄の歌詞だが、義理から真の心の交流が生まれる事だってあるもの。お世話になった3年生へ義理を返す場でもある予餞会。行わなくなった学校は、もう一度見直してはいかがでしょうか。ちなみに、今年の義理チョコは2枚でした。

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