2008年11月の日記 of 北海道天売高等学校

北海道天売高等学校 定時制普通科

2008.11「やったぜ!3年連続受賞&恐るべし!日本海」

 厚岸で行われた「北海道高等学校水産クラブ研究発表大会」に生徒とともに参加してきた。本校で実施している水産実習についてはすでに紹介したが、水産加工技術を学ぶだけではなく、更に地域の水産業と環境との関わりについての理解を深める研究活動も行っている。この研究の成果を毎年行われるこの大会で発表し、各分野から評価されている。厚岸・小樽・函館の各水産高校と本校から11の発表があり、各グループの成果が激しく競い合われた。環境調査、食品開発、食品廃棄物のリサイクル、自然エネルギー、そして、漁船に関する考察と内容は多岐にわたる。天売高校の発表は「自然豊かな天売島をめざして~ヒルカイを用いた生活排水・海水の浄化研究」と題して、「海の掃除機」と呼ばれるヒルカイの水質浄化効果を検証したもの。専門性豊かな水産高校生徒の発表に挟まれ、堂々のプレゼンテーション。見事、努力賞を射止め、3年連続の受賞となった。
 言うまでもなく、水産業は北海道の基幹産業の一つである。しかし、漁業後継者や水産事業従事者を長年育ててきた水産高校の入学者は年々減少し、牙城の一つ「厚岸水産高校」が来年4月に約70年の歴史の幕を閉じ、「厚岸潮見高校」と統合して「厚岸翔洋高校」となり、生まれ変わる。何とも寂しい限りである。現在、「食の安全」が大きく問われているが、人間が生きていく上で最も大事な産業は第一次産業である。その第一次産業を学校教育の側面から支えてきた水産高校や農業高校は瀕死の重体である。「これでいいのか北海道!」と心で叫びつつ帰路についた。
 今回の行程は4泊5日の予定であったが、何と9泊10日の長旅になってしまった。行きも帰りも時化に遭遇したのである。出発日が時化の予報であったため、3日も早く離島。羽幌に到着してからは出発日まで各自、自由行動となった。出発日に羽幌で合流し10時間かけて厚岸に到着。発表が終わり、途中、帯広で一泊してから暴風の中、羽幌に向かうが、初めて見る日本海の大荒波。不吉な予感が的中し、3日に及ぶ羽幌止めとなった。外は暴風雨のため、ただただ旅館でゴロゴロ。「早く島に帰りたい!」と思った瞬間。「これで私も一人前の天売島民」と独り言。 う~ん、とにかく・・・・ヒマでした。

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